どうもこんにちは。ダイビング捻挫です。
桜の開花予報などがテレビやネットに出てくると気になり出すのが真鯛の乗っ込み状況。カヤックでも良型の真鯛の期待が高まる季節なのですが、この時期の真鯛を手にしたことが無いんですよね。というか、釣りに行けないことが多いんです。
カヤックフィッシングを始めるには
さて、岸釣りはもちろん遊漁船に対しても色々なアドバンテージのあるカヤックフィッシング。そのアドバンテージについては別の機会にでもお話ししたいと思いますが、もちろん難点もあるわけです。その難点と言うべきことの一つが初期投資費用(イニシャル)ではないかと思います。
カヤックフィッシングを始めたいけど、幾らかかるかすらわからない。。。と、感じて躊躇している方もいるかと思いますが、結論から言うと
おおよそ『200,000円』
ほどあれば始めることができます。今回はカヤックフィッシングを始めるにあたり、必要になってくるものとその費用について、ご紹介いたします。
カヤックフィッシングに必要なもの
まずカヤックフィッシングをするためには何が必要なのかを確認してみましょう。
カヤック本体など
当たり前ですが、これが無いとカヤックフィッシングが成り立ちません。艇だけでは何もできないため、パドルとPFD(ライフジャケット)は必須となります。
- カヤック本体
- パドル
- リーシュコード
- PFD(ライフジャケット)
- フラッグ
海である程度快適に釣りを楽しむなら、11フィート以上のカヤックに乗るのが良いかと思います。カヤック専門店ではカヤックとPFD、パドルはセットで販売されていることもあり、個別で買うよりも安く買えることもあります。
値段については当然ものによりますが、上記3つを新品で考えるとおおよそ10万円程度から揃えることができます。最近種類の増えてきた足漕ぎカヤックでは300,000円以上はかかると考えておいても良いでしょう。
私の場合はFRP製の11フィートのカヤックを買いましたが、パドル2本とPFDでイニシャルは140,000円程度でした。
最近ではコストコなどでもカヤックを売っていたり、ネット通販でも格安なカヤックを見かけますが、釣りをするのであればやめておいた方が良いと思います。これについては大事な話なので後述しますね。
また、インフレータブルカヤックや分割できるカヤックではない場合、車載するためのキャリアが必要です。こちらは一から揃えると大体20,000円前後くらいが必要になります。
ウエア関連
カヤックでは転覆のことを「沈(ちん)する」と言ったりもします。カヤックフィッシングをする上では、「沈」してしまうことを想定した服装・装備をしておく必要があります。水温の高い季節だけを考えれば、化繊の速乾性の優れたもので、あまりダブつかないデザインのものが良いでしょう。関東以南の5~9月くらいであれば日焼けを防ぐことも考慮しスパッツの上に半ズボンを履き、上半身はラッシュガードなどで良いかと思います。早春や晩秋では、セミドライパンツと呼ばれる防水性能の優れた装備を持っておくのが望ましいです。厳寒期も釣りをしたいということであればフルドライスーツと呼ばれる全身防水の装備が必須となります。
セミドライパンツ
足先からウエストまでが一体化した形状のパンツ。透湿性素材を使っておりウエストには落水時でも水の侵入を防ぐ機構が備わっています。モデルにもよりますが22,000円くらいから購入することができます。1年のうち長い期間カヤックフィッシングを楽しみたいのであれば持っておきたいウエアです。
フルドライスーツ
足先から首、手首までが一体化した形状のスーツです。落水時にも水の侵入を防ぐ機構が備わっているため、体が濡れることによる低体温を防ぐことができる厳寒期の必須装備ですが、暖かくなってくると非常に暑苦しく不快になります。モデルにもよりますが、80,000円~と非常に高価。脱ぎ着が大変なためトイレに行くのが大変です。
ブーツ
セミドライパンツやフルドライスーツの足先はソックス形状になっており、靴やサンダルは別途用意することになります。私はネオプレーン製のブーツを使用していますが、ベルト等で足に固定できるサンダルでも良いでしょう。長靴は沈した際に泳ぎにくいのでお勧めしません。
釣り道具(基本編)
カヤックフィッシングをはじめよう思っているほとんどの方は、すでに釣り道具を持っているのではないかと思います。ただ、カヤックフィッシングに向いていない物である場合は、別途準備が必要になります。
ロッド
ロッドは6~7フィートほどの長さの物が使い易いと思います。餌釣りとルアーフィッシングを両方やりたいという場合におすすめなのが、ボートシーバスロッドやライトジギングロッド。ルアーから天秤カゴなどにも使えます。ライトターゲットが多い場合はタイラバロッドもおすすめです。バスロッドでもミディアム以上ならわりと使えたりします。
ちなみに私は遊漁船に乗る時もカヤックフィッシング用に買ったライトジギングロッドとタイラバロッドを使っています。
リール
海でのカヤックフィッシングでは、PEラインの1号~2号を良く使うことになります。良く走る青物がかかることもあるため、長さは200メートルは巻いておきたいところです。従って、リールはPEライン1号を200メートル余裕をもって巻ける物を選ぶことになります。スピニングかベイトかは好みややりたい釣りによりますが、大体15,000円程度のものであれば割と快適に釣りができるものが多いと思います。
クーラーボックス
キャッチアンドリリースであってもなくてもクーラーボックスは積んでおくことをおすすめします。魚を入れない場合でも飲み物や食べ物を整理して保冷しながら持っていくことができます。万が一岸に戻れない様な事態になった時に飲み物の有無が生死を分けるかもしれません。
カヤックに朝から晩まで乗っているということはまず無いと思いますので、保冷は1日もつ程度であれば十分。ただし、ホームセンターで安売りしている物の中には、保冷する気があるのか疑わしいレベルの物もあります。釣った魚を積むのであればダイワかシマノの製品を選ぶと間違いないでしょう。16リットルの大きさで10,000円くらいからあります。
▼クーラーボックスの選び方は以下の記事も参考にしてみてくださいね。
釣り道具(あると良いな編)
無くても釣りはできますが、よりカヤックの釣りを快適安全に楽しむために、あった方が良いなと思うものがいくつかあります。
ランディックネット/フィッシュグリップ
海でのカヤックフィッシングでは、結構危険な魚がかかることもあります。またそうでなくともかなりの暴れん坊が釣れることもあるので、安全かつ確実にキャッチするためにもランディックネットとフィッシュグリップは持っておきたいところ。少なくともどちらか1つは用意しておくのが理想です。
10,000円もあれば十分使用に耐えられる物が揃えられます。
魚群探知機
バス釣りであれば無くても良いのですが、海ではバス釣りの様に目で見て釣れそうな場所を見分けるのが難しかったりします。潮目等を狙っていくのは王道ですが、効率が良いとは言えません。カヤックフィッシングの楽しさを100%引き出すためには是非とも欲しいところです。
魚群探知機は様々な物が販売されていますが、そのなかでもおすすめしたいのが「ホンデックスPS-611CN」。カヤックやミニボートで重宝するモデルです。4万5千円程度と最初から準備するのは躊躇してしまう価格ですが、非常に本格的な機能を持ちながら乾電池で稼働できるためバッテリーなどの配置に気を配る必要もありません。
ロッドホルダー
ロッドを安全に積んでおくためにはロッドホルダーをカヤック、あるいはクーラーボックスなどに着けておくのが良いです。
フィッシング向けのカヤック(アングラー仕様)カヤック本体にロッドホルダーがついていたりしますが、航行中のロッドポジションとしては非常に良いのですが、魚を取り込むときや餌つけ、ルアー交換の際に使いやすいとは言えません。なので、ロッドホルダーは航行中に差しておく用のものと、ロッドをチョイ置きする用のものがあるのが理想的です。
カヤック専用のものはもちろん、汎用的なロッドホルダーも工夫次第で搭載することができます。カヤックの仕様にもよりますが、費用は数千円~3万円くらいとなるでしょう。
その他あると良いもの
アンカー
ピンスポットで狙いをつけて攻めたいような場合にあると良いのがアンカーです。がっちり着底させるタイプや水の抵抗を利用して風で流されるのを防ぐタイプなどいくつかのものがありますが、とりあえず持っておきたいのがパラシュートアンカーかと。
非常に単純な作りなので、自作しても良いのではないでしょうか。既製品であっても3,000円程度で購入することができます。
まとめてみると
イニシャル200,000円と冒頭に書きましたが、10~11ftシットオンカヤックを想定した金額で考えた場合です。その内訳をまとめると以下のようになります。
項目 | 予算 |
---|---|
カヤック本体など | 120,000円前後 |
ウエア(セミドライパンツ準備) | 30,000円前後 |
釣り道具 | 40,000円前後 |
200,000円という金額は、ゴルフで言うと、割と有名なシリーズのゴルフクラブのセットの実売価格と同等なのかなと思いますが、ゴルフに比べて、釣った魚の価値でペイできると考えることができますね。必ずしもこの金額が必要というわけではなく、カヤックは釣りが楽しめるものであってももっと安くで買えるものもあるようです。また、釣り具についても現在使用しているタックルなどが使えるようであれば予算はぐっと下がります。
近海での遊漁船の乗船料がおおよそ7,000円から12,000円だとすると、カヤック船体関連費用は20数回の乗船回数に相当します。ただ、買ってしまえば以降はいつでも船釣りに相当する釣りも船賃なしで楽しめるようになりますので、考え方次第で納得できたりするのではないでしょうか?
装備品の自作はカヤックフィッシングをしていて楽しいなと思えることの1つです。アンカーやリーシュコード、ロッドホルダーなどを費用を抑えながら自作してみるのもおすすめの楽しみかたです。
▼自作は関連の記事も参考にしてみてくださいね。
格安なカヤックについて
カヤックショップなどでは、カヤック購入の際には色々と相談に乗ってくれますし、場合によっては海でのレクチャーも受けることができます。カヤックフィッシングを長く続ける上では、この様なサポート体制というのが非常に大切になってきます。
ネット販売や量販店などで見かけるカヤックの多くは、水遊び程度に使う分には十分かと思います。ただ、ある程度の時間を洋上で過ごすカヤックフィッシングに使うには航行性能と信頼性という意味で不満や不安が残りますし、ケアなどのサポートもほぼ無いと言って良いでしょう。海上で不安を覚えると釣りを楽しむことができなくなるので、カヤックフィッシングそのものが成り立たなくなってしまうのです。
ある程度の良いものを買って長く使う方が、総合的に見て得であること間違いありません。
カヤックフィッシングの非日常感は金額では表わせない
水面が近いカヤックフィッシングの臨場感は他の釣りと比べても非常に高く、自分の力で魚を探し釣り上げた時には高い興奮と満足感を得られることは間違いなしです。始めるにあたり必要になる金額は安くはありませんが、カヤックフィッシングで出会える感動は日常では味わうことができない物ばかり。「お金で買えない価値がある」という有名なキャッチコピーを体験できるでしょう。
▼釣具関連の準備の参考にしてみてください。
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